光学コーティング

曲面および自由曲面形状を持つ光学部品用の成膜

携帯電話のカメラ、AR/VRゴーグル、LiDAR(ライダー)デバイスのような新しい光学部品は、従来のPVD技術では限界に達してきており、ALDによってのみ作り出すことが可能な等角性を持つ光学コーティングが必要な局面に差し掛かっています。

複雑な光学部品のコーティングが簡単に。現在の光学コーティング法は、低コスト、高度な許容温度や処理能力に定評があります。しかしながら、従来のPVD(物理的気相成長法)コーティング技術は、等角性に欠き、ミクロ構造、曲線状あるいは自由曲面などの形状を持つ最先端の光学部品のコーティングには向かない場合が多い。複雑な光学部品のコーティングにおいて、ALDは膜の性能を犠牲にすることなく、正確な膜厚制御や均一性を維持することができるという点で、PVDを超える利点を提供します。

ALD光学コーティングの使用例

例えば、携帯電話のカメラレンズコーティングでは、フレアやゴースト画像を除去するために使用することができます。

ALDは、自動運転などを実現する自律走行アプリケーションであるLiDAR(ライダー)に使用されるガラスドーム上にも均等なコーティングを施すことができます。

ALDは、高い等角性、低損失で高精度な特性調整ができるため、ARヘッドセットなど最先端の光学部品を製造するのにも最適です。

Beneqは、従来のARコーティングに加えて、屈折率勾配、広角、広帯域反射防止コーティングをALDを通じて製造するBeneq AtomGrass™を提供しています。

ALDによる光学コーティングソリューション

ALDプロセス
サーマルALD(Thermal ALD)
プラズマALD(Plasma-Enhanced ALD)

マテリアル
SiO2, TiO2, Al2O3, HfO2
Ta2O5, Nb2O5, ZnS, Si3N4,

基板
レンズ、ファイバー、ドーム型、導波管、遊離型

Beneqでは、均一性、バッチサイズ、蒸着速度をかけ合わせ、コンフォーマルコーティングにおける蒸着の性能を最適化してきました。ALDは、以下のようなあらゆるタイプの光学コーティングに適しています。

  • AR光学コーティング(AR optical coatings)
  • 高反射・高吸収コーティング
  • バンドパスフィルタ、帯域阻止フィルタ、エッジパスフィルター
  • 導波管クラッディング、コア層またはひずみ層
  • 透明導電性酸化物

シリコンテスト構造

シリコンテスト構造上に完璧なコンフォーマルALD膜積層。ALDは、導波路やカスタムレーザー光学部品のコーティングなどにも広く一般的に使用されています。

曲面レンズ

ALDを使えば、高度に湾曲した非球面レンズを、表面全体で同じ反射率や透過率でコーティングすることが容易になります。

BENEQ P400A
Beneq P400A

均一性と処理能力を完璧なバランスで保つよう設計されています。ALDは、PVDよりも成膜速度が遅いにもかかわらず、より大きな量の光学部品コーティングを一括で実施することができます。ALDプロセスは、構成要素全体をコンフォーマルにコーティングするため、PVDに比べて比類のない均一性と処理能力を持っています。Beneq P400Aは、均一性、バッチサイズ、蒸着速度をかけ合わせ、最高品質の厚膜を提供します。当社では、お客様の設計制約の中でもALD一層一層最高のパフォーマンスを提供するための専門知識とソフトウェアを提供します。

球状ドーム型ALDコーティングの詳細はこちら

Beneq P400Aの詳細についてはこちら

BENEQ C2R
Beneq C2R

超高速高精度空間ALDコーティング。Beneq C2Rは、光学コーティングの大量生産に最適な高度な処理能力を持つプロダクトです。

最大1 µm/時間の成膜速度とプラズマ機能を備えたBeneq C2Rは、スピード、コスト、低温処理などのスペックから、限りなくクオリティの高い成膜を可能にする理想的な製品です。

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