マイクロLED
ALDによるマイクロLED製造プロセスの改善
LED技術の小型化を実現するためには、大量生産ができるより精密な成膜技術への移行が必要になってきます。ディスプレイ製造メーカーはALDを使えば、マイクロLEDの生産量や効率、存続期間を確実に向上させることができます。

ディスプレイ製造メーカー各社は、高解像度ディスプレイの次世代技術であるマイクロLEDの量産に向けて準備を進めつつあります。マイクロLEDはミニLEDに比べてはるかに小型で、バックライトを使用しません。その代わり、各ピクセルが個別にコントロールされるため、輝度が高く、エネルギー消費量は少なくて済みます。マイクロLEDのサイズはわずか数ミクロンであるため、従来の製造プロセスでは大量生産をすることができません。それどころか、1台のディスプレイに必要な数百万個のLEDを均一に製造するためには、製造技術をナノメートル単位でコントロールする必要があります。

miniLED

MicroLED
サイズ: 100-200 micrometers
ディスプレイ: Backlit
コントラスト: Medium
効率: Medium
応答時間: Low (ms)
成熟度: High
サイズ: < 10 micrometers
ディスプレイ: Self-emissive
コントラスト: High
効率: High
応答時間: High (ns)
成熟度: Low
マイクロLEDの表面パッシベーション
ALD(原子層堆積法)は、トランジスタの小型化を可能にした技術であり、マイクロLEDの大量生産を実現する技術を持ち合わせています。例えば、ALDによって生成される非常に等角性の高い膜は、マイクロLED表面のパッシベーションに向いています。一般的に使われることの多いプラズマ励起化学気相堆積(PECVD)プロセスと比較すると、ALDは効率的なパッシベーションに必要な高アスペクト比構造の表面被覆率が得られ、リーク電流の低減、高輝度化、長寿命化を実現することができます。

Beneqの最先端のプラズマALDとサーマルALDの統合能力により、InGaN(窒化インジウムガリウム)やInGaAlPの表面のような特定のMicroLED表面に最適なパッシベーションを処理することができます。
MicroLED製造プロセスにおけるALDの他の用途には、以下のようなものがあります。
- 透明導電性酸化物(TCO)蒸着
- 分布ブラッグ反射鏡(DBR)の製造
- 放熱層
- 最終パッシベーション(水分バリア)
LEDとフォトニクス用ALDのその他のアプリケーションはこちらから。